有名人の投資広告、なりすましの見分け方と報告手順

スマホに表示された有名人の投資広告を見分けるイメージのイラスト。タイトル文字「有名人の投資広告、なりすましの見分け方」

SNSを見ていると、テレビでよく見る経済評論家や実業家らしき人が「この方法で資産が増えました」と語りかけてくる広告に出会うことがあります。

本人のように見えても、実際は本人となんの関係もない「なりすまし」の広告であることが多く、これをきっかけにした投資詐欺が今、大きな問題になっています。

先に結論をお伝えします。 SNSで見かける「有名人がすすめる投資」の広告は、まず疑ってください。この記事では、詐欺の典型的な流れ、見分けるときのチェックポイント、広告やアカウントをスマホで報告・非表示にする手順、そして被害に気づいたときの相談先を順にまとめます。

この記事は個別の投資商品についてのアドバイスではありません。「なりすまし広告を見分け、必要な操作をする」ための一般的な情報提供です。


目次

なぜ今、この話が重要なのか

警察庁によると、著名人になりすまして投資を呼びかける「SNS型投資詐欺」の被害額(確定値)は2025年で1,288.0億円、前年比47.9%増でした。2026年は上半期(1〜6月)だけで797.9億円(暫定値)と、前年同期の2倍を超えるペースで増え続けています。どちらの期間も、最初のきっかけとして最も多いのはバナーなどのSNS広告です(警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」2026-06-05、「令和8年上半期における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」2026-07-31、いずれも取得日2026-10-12)。

国民生活センターに寄せられた相談件数も、2021年度の52件から2023年度には1,629件へと急増しています。平均の契約購入金額も、2022年度の234万円から2023年度は687万円に上がっています(国民生活センター、2024年5月29日発表、取得日2026-10-12)。

こうした状況を受け、警察庁の委託を受けるインターネット・ホットラインセンター(IHC)は2026年8月7日にガイドラインを改訂し、同日から「なりすまし型偽投資広告」を違法情報として削除要請の対象にしています。専用の通報フォームが用意されており、誰でも通報できます(匿名可。ただし相談機関ではありません)。気づいた広告は、この記事の各SNSでの報告に加えて、IHCへも通報すると、IHCから掲載事業者への削除依頼の対象として扱われます(IHC「ホットライン運用ガイドラインの改訂について」2026-08-07、取得日2026-10-12)。


詐欺の典型的な流れ

具体的な人物名・企業名・サービス名は出しませんが、報告されている手口には共通する「型」があります。

1. SNSで広告を見る:本人になりすました写真・名前を使った広告が、フィード上や動画の合間に表示される
2. SNS上のやり取りへ誘導される:広告をタップすると、本人(を名乗る人物)やその「アシスタント」とSNS上で直接やり取りする流れになる
3. 投資グループに招待される:LINEなどのグループに加えられ、他の「参加者」が儲かっている様子を見せられる
4. 利益が出ているように見せられる:指示された口座に振り込むと、利益が出ているように見える画面を見せられる(少額の出金に応じてもらえることもある)
5. 金額が大きくなり、出金できなくなる:追加の振込を繰り返すうちに、「出金には手数料が必要」「税金の清算が必要」などと言われ、指定された口座(個人名義であることが多い)への振込を求められ続ける

警察庁も、ニセの投資広告をクリックするとSNS上でのやり取りに移行し、犯人が言葉巧みに信用を得ていく、という流れを注意点として挙げています(警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ「SNS型投資詐欺」、取得日2026-10-12)。

一度振り込んでしまうと、取り戻すのが非常に難しいのが実情です。 国民生活センターも、いったん振り込んでしまうと被害の回復は困難だと注意を呼びかけています(国民生活センター、2024年5月29日発表、取得日2026-10-12)。だからこそ「振り込む前」に気づくことが何よりも大切です。

有名人になりすました投資広告から送金に至るまでの典型的な流れを5段階で示した図解

見分けるときのチェック

次のチェックに1つでも当てはまったら、その投資話には関わらないでください。

  • 公式アカウントで確認していない:投資を呼びかけている本人の、公式サイトや公式SNSアカウントで同じ内容が発信されているかをまず確認する(国民生活センター「被害回復は困難!SNS上で著名人を名乗る投資話の勧誘に注意」、取得日2026-10-12)
  • 個人名義の口座を指定される:振込先が個人名義になっている、あるいは振込のたびに口座が変わる。正規の投資先では通常ありえないことで、詐欺を強く疑うべき合図です(警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ「SNS型投資詐欺」、取得日2026-10-12)
  • 「必ず儲かる」「絶対に損はしない」と言われる:市場に絶対はありません。断定的な言い方そのものが危険サインです
  • SNSのDM・LINEだけで話が進み、対面や電話での説明がない
  • 「今だけ」「今日中に」と急かされる:考える時間を与えないようにするのは、詐欺の典型的な手口です

金融庁の登録業者かどうかも確認する

投資や暗号資産の取引を勧められたら、その業者が金融庁に登録された正規の業者かどうかを確認できます。金融庁のサイトには、名称や電話番号などを入力して登録業者かどうかを検索できる「金融事業者一括検索機能」が用意されています。

確認の手順(スマホ・パソコン共通)
1. 金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」のページを開く( https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html )
2. 「金融事業者一括検索機能」のリンクから検索ページに進む
3. 業者名などを入力して検索し、登録の有無を確認する

(金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」、取得日2026-10-12)

登録されていない業者からの勧誘、あるいは検索してもヒットしない業者からの勧誘は、それだけで大きな危険サインです。 ただし「登録されているから絶対安全」というわけではない点にも注意してください。


広告・アカウントをスマホで報告・非表示にする

「怪しい」と思った広告やアカウントは、その場で報告・非表示にしておくと、自分の画面に再び表示されにくくなり、周りの人が同じ広告に引っかかるのを防ぐ手助けにもなります。

アプリの見た目は更新で変わることがあるため、表示が見つからない場合は各社のヘルプセンターで最新の手順を確認してください。

Facebook(Meta)

  • 広告を報告する:広告の横にあるメニューアイコンから「広告を報告」を選べます(Facebookヘルプセンター「Facebookの広告」、取得日2026-10-12)
  • なりすましアカウントを報告する:なりすましアカウントのプロフィール画面を開き、カバー写真の下にある「オプション」から「プロフィールを報告」(相手がページの場合は「ページを報告」)を選び、画面の案内に従います。アカウントを持っていなくても、お問い合わせフォームから報告できます(Facebookヘルプセンター「自分やほかの人になりすましているFacebookプロフィールやページを報告する」、取得日2026-10-12)

Instagram

  • なりすましアカウントを報告する:なりすましアカウントのプロフィール画面のメニュー(オプション)から「報告」を選び、画面の案内に従います(Instagramヘルプセンター「なりすましアカウントを報告する」、取得日2026-10-12)
  • ⚠️ なりすまされた本人がInstagramのアカウントを持っていない場合の専用フォームもありますが、これは被害を受けた本人か、その代理人が身分証明書とともに申請するものです。一般の読者が第三者として使う手段ではないため、まずは上のプロフィール画面からの報告を使ってください

X(旧Twitter)

  • 投稿(広告を含む)を報告する:ポストの上部にあるメニューアイコンをタップ→「ポストを報告」を選び、案内に沿って進みます(Xヘルプセンター「ポスト、リスト、またはダイレクトメッセージを報告する」、取得日2026-10-12)
  • 広告そのものについては、Xヘルプセンターの「X広告を報告する方法」から専用の報告フォームを使う方法も案内されています。あわせて、ポストのメニューから非表示にすると、以後そのプロモポストは表示されなくなります(Xヘルプセンター「X広告を報告する方法」、取得日2026-10-12)

LINE

  • 不審なアカウント・トークを通報する:トーク画面右上の「≡」(メニュー)→「設定」→「通報」を選ぶか、該当するメッセージを長押しして「通報」を選び、理由を選んで「同意して送信」をタップします(LINEみんなの使い方ガイド「迷惑なトーク・人を通報する」、取得日2026-10-12)
  • LINE内の広告を非表示・通報する:広告の右下または右上にあるメニューアイコン(見当たらない場合は「i」マーク)をタップ→「この広告を非表示」または「この広告を通報」を選びます(LINEヘルプセンター「LINE内に表示される広告を非表示/通報/ミュートするには?」、取得日2026-10-12)

YouTube

  • 広告を報告する:広告が表示されている間に、その他アイコンまたは情報アイコンを選択→「広告を報告」を選び、理由を選んで送信します(YouTubeヘルプ「ポリシーに違反する広告を報告する」、取得日2026-10-12)

もし振り込んでしまった・情報を入力してしまったら

「もう振り込んでしまったかもしれない」と思っても、自分を責める必要はありません。落ち着いて、次の窓口に相談してください。

  • 警察相談専用電話「#9110」:土日祝日及び夜間は「当直」または「音声案内」等での対応になります(警察庁「警察相談専用電話『#9110』」、取得日2026-10-12)。今まさに振り込みを迫られている、危険が迫っているという場合は「110」にかけてください
  • 消費者ホットライン「188(いやや!)」:お住まいの地域の消費生活センターにつながります。施設点検日や年末年始を除いて原則毎日利用できます(消費者庁「消費者ホットライン」、取得日2026-10-12)
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室:投資商品や金融業者に関する相談を受け付けています。電話は0570-016811(ナビダイヤル、IP電話からは03-5251-6811)、受付時間は平日10:00〜17:00です(金融庁「金融サービス利用者相談室」、取得日2026-10-12)

すでにお金を振り込んでしまった場合は、振込先の銀行にも早めに連絡してください。口座の凍結など、被害の拡大を防ぐ対応を相談できることがあります。


まとめ

  • SNSで見かける「有名人がすすめる投資」の広告は、なりすましである可能性を最初に疑う
  • 「公式アカウントでの発信がない」「個人名義の口座を指定される」「必ず儲かると言われる」は代表的な危険サイン
  • 業者名は金融庁の検索機能で登録の有無を確認できる
  • 怪しい広告・アカウントは各SNSのメニューから報告・非表示にできる
  • 振り込んでしまった、情報を入力してしまったときは、#9110・188・金融庁の相談窓口へ早めに相談する

今日の1アクションは、自分のSNSのタイムラインに「投資」「儲かる」という広告が流れていないか、一度見返してみることです。見かけたら、この記事の手順で報告・非表示にしてみましょう。


あわせて読みたい


【AI利用について】本記事は、構成案の作成・本文の下書き・整合性の検証にAIを活用していますが、掲載内容は執筆者本人が確認し、責任を持って公開しています。
【ご相談について】本記事は一般的な情報提供です。個別の投資判断や被害に関するご相談は、金融庁 金融サービス利用者相談室・警察相談専用電話「#9110」・消費者ホットライン「188」など専門の窓口へ直接お問い合わせください。


出典

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次